「その金額、本当に妥当?」 通勤中、左車線を走っていたところ、右車線の車が急に車線変更──衝突を避けようと急ブレーキをかけた瞬間、後方車に追突されました。
保険会社が提示してきた賠償額は、人身も物損も「え、これだけ?」と思うほど少額。
慰謝料は数万円、評価損はゼロ扱い──“この額で納得しろというの?”という気持ちが芽生え、最終的に「弁護士費用特約」の活用を決断するまでに至りました。
この記事【前編】では、提示額を疑った理由と決断に至るまでの葛藤を時系列で振り返ります。
本記事は一般情報であり、専門家の助言ではありません
- 追突事故の賠償金内訳と相場を詳しく理解しポイントまで把握
- 人身・物損で見落としやすい請求項目とチェック方法を学ぶ
- 弁護士特約を使うべきか迷ったときの判断材料になります
事故概要と当日の対応
事故の状況
通勤中、左車線を走行していたところ、右車線の車が突然車線変更。
衝突を避けるために急ブレーキを踏んだところ、後ろの車に追突されました。

初期対応
事故直後、近くのファミレスに車を停め、加害者側が警察に通報。事情聴取と連絡先交換を行いました。
当初は痛みもなく物損事故扱いとなりましたが、後日、保険会社から示談の連絡がありました。
過失割合
加害者側のドライブレコーダー映像により、「100対0」と保険会社が提示されました。
私自身もドラレコを装備していましたが、映像は提出しませんでした。
【ポイント】
事故直後の対応は、後の示談や過失割合にも影響します。
ドライブレコーダー映像・現場写真・やり取りの記録は必ず残しておきましょう。
人身損害の提示額と内訳

怪我の状況と通院歴
事故当日はアドレナリンの影響か痛みを感じませんでしたが、数時間後に首の痛みが出現。
救急外来を受診し、後日整形外科でMRI検査を受けたところ「頸椎捻挫」と診断されました。
- 治療期間:10日
- 通院日数:3日
【ポイント】
事故当日は痛みを感じなくても、数日後に症状が出るケースも多くあります。
少しでも違和感を覚えたら、必ず医療機関を受診しましょう。
通院慰謝料と治療費
自賠責基準(1日あたり4,300円)により、通院日数×2倍計算。
- 4,300円 × 3日 × 2倍 = 約2.6万円(提示額)
- 治療費:保険会社が病院へ直接支払い
休業損害
有給1日分の使用があり、直近3ヶ月の給与(約90万円)から1日あたり1万円で計算。
交通費
通院距離に応じて、1キロあたり15円で計算。
【ポイント】
【ポイント】
保険会社はあくまで企業側の立場で対応しているため、「独自の基準」が本当に妥当かどうかは別問題です。疑問があれば必ず確認を。
物損損害の提示額と内訳

車両修理費と代車費用
普段からお世話になっているディーラーに修理を依頼したところ、修理費用は65万円でした。
しかし保険会社は「示談が終わるまでは支払えない」との対応。
ディーラーは立替不可だったため、修理費を一時的に自腹で支払うことになりました。
代車費用は、保険会社から直接レンタカー会社に支払われました。
チャイルドシート
外見上の破損はなかったものの、説明書に「事故後は使用不可」と明記されていたため保険会社に申告。
「壊れていない=対象外」ではなく、安全性に関わるものは申告してみる価値ありです。
- 購入金額:8万円
- 提示金額:7万円
チャイルドシートは、2年前に購入したもので、提示額は悪くないと感じました。
下記のブログでは、実際にチャイルドシートや衣類が損害と認められた事例が紹介されています。
評価損
ディーラーによると、修理後の事故歴により車の価値は14万円下がるとのことでしたが、保険会社は「年式が4年経過しているので対象外」と説明を受けました。
【ポイント】
評価損やチャイルドシートの損害など、こちらから主張しないと補償対象に含まれないケースが多くあります。
見落としがちな損害も、遠慮なく申告を。
弁護士特約を使う決断に至った理由
不満に感じたポイント
- 通院したのに慰謝料はたったの2.6万円…本当にこれで妥当?
- 評価損が認められず、金銭的にも精神的にも納得できない
提示額に対して「これでは話にならない」と感じ、弁護士特約を利用することに。
加入していた保険に弁護士費用特約がついていたので、まずは相談してみることにしました。
【ポイント】
納得できない提示があった場合、弁護士特約を使えば自己負担ゼロで相談可能なケースも多いです。
使っても等級が下がらないので、積極的な活用を。
後編では、弁護士に相談してから示談成立までの具体的な流れや、実際に増額された内訳を詳しく紹介しています。
ここまで読んで「このままでは損しそう…」と感じた方は、後編で実際にどれだけ増額されたのかチェックしてみてください。
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